美容院におけるトリートメント問題の正体

こんにちは。
ひとり経営者のためのマーケティング・コミュニケーション専門コンサルティングMICATA Brain. 代表の内山みのりです。


先日美容院に行ってきた時のお話し。
紹介で教えてもらい、もうかれこれ短くない期間通っているサロンですが、毎回疑問に思っていることがあるのです。


それは、「美容院では、何も言わなくても自動でトリートメントをしてくれているのだろうか?」という疑問。


通常美容院でシャンプーをしてもらうと、髪がとってもサラサラになるのです。
私の髪ってこんなにも健康的で、ツヤツヤしていたかしらと嬉しくなる。
だから私はこう考えます。

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同じ髪なのに美容院で洗ってもらうと、サラサラ・ツヤツヤ
 ↓
家で自分で洗ってもこうはいかない
 ↓
だから、きっとシャンプーをする時は、自動的にトリートメントをしてくれているのだ

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こういう思考回路が私の中で成立しているのです。


加えて、美容院でのシャンプーは、自宅で頭を洗うのとは回数も違います。
自宅では大抵シャンプー一回、トリートメント一回なのに対し、サロンではシャンプーを何度か繰り返して髪を洗ってくれます。
洗髪台に身をゆだねながら「さっきシャンプーが終わったから、次はトリートメントだな」と思っても、実は再びシャンプーが繰り返されていたりする。
なので途中で、「あれ?またシャンプーするの?」「え?それともトリートメントかな?」と自分が何をされているのか分らない状態になる訳です。


だから、私は「もしかしていつもトリートメントをしてくれているのかも」と思っていた。
でも実際はトリートメントはされていなかった。
普通にシャンプーとリンスをしてくれていた、というのが事実でした。


これは私だけ?
コラムネタとして書こうと思っていることを、試しに友人に話してみたところ、
「え、トリートメントされてないの?!私してもらってると思っていたよ」と同じ反応が返ってきた。
やっぱり・・・。
ちなみにこの友人も同じ美容院に通っています。



長々と前置きをしましたが、本題です。
サロンには独立した「トリートメント」というメニューがあるのです。
独立した単体のメニューがある以上、オーダーしていないのにそのメニューが実施される訳がない。
それは分かっている。分かっているにも関わらず、何も言わなくても自動的にトリートメントをしてくれているのではないか、と考えていたのはどうしてか?


サロンの入り口には、季節のキャンペーンとしてトリートメントセットなるものが紹介されているのは知っている。
時折来るDMにも、夏のトリートメントキャンペーンやら、冬のトリートメントキャンペーンなどと書いてある。
だけど、お店において「トリートメントしますか?」と聞かれたことは、一度もないのです。


こんだけ宣伝をしているのに、私に「しますか?」と聞いてこないのは、
既にこのサービスを受けているからだ、
と判断しても仕方ないではないですか。



私は、「本当は毛先もちょっと痛んでいるし、しっかりケアしたいからトリートメントをして欲しいな」、と思っています。
機会さえあればやりたいと思っているので、要するに明確に自分のニーズを認識している顧客です。
だけれども、私は自らトリートメントをして下さいとは言わない。
それは担当スタイリストさんにお願いして「え、内山さんいつもトリートメントしてますよ?」と返答されると恥ずかしいから。



サロン側はきっとこう考えているのだと思うのです。
「看板にも書いてあるし、はがきでもお知らせしているから、やりたい方は自分で言ってくるだろう」
この裏には「あまりおススメして、営業されていると感じてほしくない」という気持ちもあるはずです。


でも実際は、私も友人も、トリートメントをする気があるにも関わらず、「トリートメントしますか?」と聞かれないので
サービスに含まれていると思い、トリートメントを別にオーダーしなかったのです。


そうです、機会損失が発生しているのです。
あー、やだ。こわい。



この話の根本は、お客が『自分が何をされているのか分らない』という状況にあります。
お金を払ってやってもらう気があるにも関わらず、
「トリートメントしますか?」と言われないから、自動的にやってくれているんだと思っている。


美容院におけるトリートメント問題は、実は客の立場として考えるとよくあることです。
今回のケースとは逆ですが、サービスをしたつもりが、それをしっかりとお客様に伝えられていないために、相手にはサービスを取られていないということも考えられます。
むしろ分かっていないから当たり前のサービスだと思われている可能性も。
○○さんの紹介だから、良くしてくれているのかもと思ってしまうケースもあるでしょう。
口コミで来るお客さんを多く抱えている人は、この顧客心理は要注意です。



お店側は当たり前だと思っても、それがお客様の当たり前とは限らない。

お客様から言って来ないのは“必要ないから”だけが理由じゃない。

“知らないから”だって考えられる。


そう考えるとファストフード店における「ご一緒にポテトもいかがですか?」は天才的なフレーズです。


この日私はトリートメントをしてもらいました。
いつものシャンプーだけでなく、ヘッドマスクと呼ばれる大きな風船のような器具を頭に巻き、スチームを当てながらトリートメントをしてくれました。こうすることで、より髪への浸透が良くなるそう。
サロンを後にする時、私の髪はいつもよりもさらにサラサラ・ツヤツヤで、大満足をしたのです。


結果いつもよりも数千円プラスされた支払いをしてお店を後にしました。
「トリートメントしますか?」の一言があるだけで、お店は客単価を数千円上げたことになります。


ただし、やみくもにススメルのも問題です。
先述の友人は、以前通っていたサロンでは「トリートメントしますか?」と毎回聞かれて嫌だったと言います。
でも現在のように全く言われないのも困る、とも。

何事もバランスが重要です。
(私だったら、席の目に付くところに小さなメニューをそっとおいて置きます。)


今回のトリートメントをきっかけに、結果に大満足をした私は次回からも同じ注文をするでしょう。
看板やDMだけでお客様に伝わっているだろうと思わず、改めて伝えるということも大切です。



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